エアコンの取り外し方法(詳細その2)

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  1  冷媒管・ドレン管・ケーブル束解体

配管は,冷媒管ドレン管ケーブルのセットで,電工テープで巻かれて束になり,その上から化粧テープで巻かれています.これらテープを剥いて,冷媒管ドレン管ケーブルと,バラバラにします.

配管ダクトのカバーを外したところ 配管ダクトのヘッドを外したところ 配管ダクト 配管化粧カバーを使用している場合は,カバーを開け,配管を自由にします.ところどころ電工テープで巻かれているはずなので,やはりこの電工テープを剥がします.
電工テープ化粧テープは再使用しません.束の上からカッターを軽く当てて傷を付けるようにテープを切ると,簡単に剥けます.ただし,中にケーブルがあり,このケーブルには歯を当てないよう注意する必要があります.

なお,剥がすのはテープで,冷媒管の保温材は剥がさないでください.

取り付けから時間が経過している場合,配管化粧カバーは割れやすくなっていますので注意してください.また,防水のためコーキング処理が施されている場合があり,ネジを外しても外れないことがあります.この場合,カッターなどを使用してコーキング剤を切ると,配管化粧カバーが外れるでしょう.

この配管化粧カバー自体ですが,取り外す場合もありますし,カバーを戻してそのままにしておく場合もあります.賃貸の建物の場合,通常は退去時原状回復(入居時の状態に戻す)で,入居時の状況に寄ることになりますが,事前に大家さんや管理会社と相談しておくと良いでしょう.

  2  壁スリープのパテ撤去
スリーブに詰められたパテ
配管が壁を貫通しているところ,壁スリーブにはパテで隙間ふさぎをしてあるはずですが,このパテも取り去ります.そのほか詰め物がしてある場合は,これも取り去ります.
  3  室内機側冷媒管・ドレン管の切り離し

配管を束ねているテープを剥がしていくうちに,冷媒管ドレン管の継ぎ目が出てきます.接続箇所では,接続部がはずせる程度に保温材をめくります.

室内機近く(室内機背面の場合もある)には必ず接続箇所があります.それ以外にも,室内機〜室外機間,複数箇所で接続されている場合もあります.

室内機の右から配管が出ている場合は,容易に見つかると思いますが,左から出てる場合は,室内機の中,裏側で接続されています.室内から見て室内機周辺に配管が見えない場合,室内機の中,裏側で接続されている場合と,壁の外で接続されている場合もあります.なお,壁スリーブ内で接続されているケースもあります.
配管右出し 配管左出し 配管接続位置

室内機背面 実際には外してからでないと見られませんが,室内機を裏から見ると,右写真のようになっています.

さて,室内機の下を手前(垂直方向ではなくて水平方向)に引っ張り,下からのぞき込むと冷媒管の接続箇所が見えるはずです.この写真では,わかりやすくするため、すでにテープおよび保温材を剥がしてあります.

壁掛け図解 配管接続 配管先端

また,これまた室内機をはずしてからでないと見られない光景ですが,この写真のように室外から冷媒管が来ています.

金属製の背板が壁に取り付けられ,室内機そのものは,この背板に引っ掛けられる形で,取り付けられています.室内機の下を手前(垂直方向ではなくて水平方向)に引っ張ってから,斜めに全体を持ち上げると,室内機は背板から外れます.もちろん,冷媒管をはず前に,室内機が背板からはずれてしまうとやっかいなので,注意してください.

この室内機下部にも嵌め合いがあり,単に引っ張っただけでは外れない機種があります.大抵は,室内機の下,写真の矢印のところ2カ所あたりに嵌め合いがあり,押すか引っ張るかで,外れる場合があります.写真の機種の場合,矢印のところに「押す」と書いてあり,ここを押すと爪が押し上がり,嵌め合いが外れる仕組みになっています.「押す」と言う文字ではなく「▼」印の機種もあります.押すのではなく,引っ張る機種とかもあり,このあたりの機構は機種により異なります.詳細は施工説明書に書いてあると思います.

爪の位置 爪拡大 爪


下部の嵌め合いを外し,上部で引っかかった状態で,手を離すと,再び下部の嵌め合いがかみ合ってしまう場合があります.また,写真のように室内機裏側に冷媒管接続部がある場合,手を突っ込んで外すことになるので,下部に隙間が欲しくなります.室内機と背板の間に何かを挟むと良いでしょう.ただし,落としても床にダメージが起きない物に限ります.適度な大きさ,適度な堅さ,軽いものということで,化粧テープの紙軸を使う人が多いです.化粧テープを使い終わったら出てくる紙の芯,本来はゴミです.使い終わった化粧テープがなければ,段ボールを適当に切って折りたたんだものが良いでしょう.

接続箇所が見つかったら,接続部がはずせる程度に保温材をめくります.冷媒管は,2つのスパナを使ってナットをゆるめ,外します.ほんの少量ですが油が出てくることがあるので,テッシュなどを用意しておくと良いでしょう.

スパナ一本では外れません.配管をへし折ってしまいます.必ず2本使用すること.ナットのようなもの2個に,おのおのスパナを掛け,2本のスパナを握るようにしてナットをゆるめます.

特に室内機背面の場合,あまりガタガタやってると室内機が外れて落下する恐れがあるので注意が必要です.取り付け時の木ねじ(ボードアンカー)が抜け落ちることもあります.

うまく外れない場合は,冷媒管を切断するという奥の手があります.接続部の室内機側を切断してはいけません.必ず,接続部の室外機側,接続部より10cmほど離れたところで,大型のペンチなどで切断します.その前に室外機側が外れているか確認しておいて下さい.ペンチで切ると,切断部は潰れてしまいますが,ここではやむなしとします.後日取り付けの際,この部分は正規のパイプ切断方法で切断されますので,冷媒管は短くなることになります.再使用予定で長さが足りなくなる可能性があります.

なるべく早い時期に,冷媒管の室内機側・外した冷媒管,双方の先端に電工テープを巻いて蓋をします.ゴミが入らないようにするのが主目的ですが,廃棄予定でも電工テープを巻いておいた方がよいでしょう.冷媒管内に少量ですがガスの液体成分(潤滑油です)が残っており,これが出てくると周囲を汚す可能性があり,また,冷媒管は金属ですし,先端が鋭利なことがあり,ぶつかって怪我をしたり,壁などを傷つけるおそれがあるためです.

養生の考え方については別にまとめましたので参考にして下さい.

ドレン管は,差し込んで電工テープを巻いてあるだけだと思いますので,電工テープを剥がし,引っ張れば抜けると思います.抜けないようなら接着されている可能性があり,この場合は,継ぎ目の延長ドレン管の方(室内機側ではない方)を切断します.

ドレン管内部にはドレン水が滞留していることがあり,水が出てくることがあるので注意してください.切り口を下に向けないよう注意しましょう.また,テッシュなどを用意しておくと良いでしょう.

注意
  ・室内機下部の爪を外すに当たり,爪を折る可能性があるので,慎重に取り
    扱ってください.
  ・室内機下部の爪のはずし方は機種により様々で,不明の場合はメーカーに
    問い合わせること.
  ・室内機の下部をあまり引っ張りすぎると,上部の勘合が外れ,室内機が落
    下するおそれがありますので注意してください.
  ・室内機の取り付けられている壁の構造や取り付け工法により,室内機を揺
    さぶると,背板を取り付けているネジが外れ,背板ごと室内機が落下する
    おそれがあるので,注意してください.石膏ボードは特に慎重に.
  ・室内機の内部にはドレン水が貯まっていることがあり,室内機を取り外し
    て傾けるとドレン水が出てきて部屋を汚したり,電装部がぬれて故障の原
    因になったりするので注意して下さい.
  ・冷媒管をペンチなどで切断する場合,切断位置を間違えないこと.右左で
    はなく,接続点より室外側です.室内機側を切ってしまうと,高額な修理
    費が発生したり,室内機が再使用出来なくなったりしますので,注意して
    下さい.

  4  冷媒管・ドレン管養生と巻き取りし

冷媒管(銅パイプ)を直径50cm程度の輪になるよう丸めます.ドレン管も同様に丸め,電工テープなどで縛っておきます.ガムテープはあとで剥がしにくかったりしますので,使用しない方がよいでしょう.

注意
冷媒管は無理に曲げると折れてしまいますから,ゆっくり慎重に.

なお,隠蔽配管(配管が壁の中や天井裏に埋め込んであるもの)の場合は,当然外れせません(外せません).配管先端を壁や天井の点検口の中へ収納することになります.下の写真左は壁の点検口,右は外壁の短い配管化粧カバー,中央はふたを閉める前です.

隠蔽配管先端(点検口) 隠蔽配管先端(室外ダクト内部) 隠蔽配管先端(室外ダクト)

  5  ケーブル仮巻き取り

ここまてで,室内機には,短い冷媒管と,短いドレン管,そして長いケーブルが繋がった状態になってると思います.このあと,室内機を外しますが,そのときじゃまにならないよう,適当にケーブルを丸めておきます.
  6  室内機取り外し

室内機を外して降ろします.【3項室内機側冷媒管・ドレン管の切り離し】の後半で,室内機がどのように取り付けられているか説明しているので,参考にしてください.

これまでの作業で手が汚れているはずです.汚い手で室内機に触れると,室内機が汚れるので,この作業前に手を洗うことをお勧めします.

室内機背面 室内機を外すと,背板が出てきます.この背板も外します.

室外機の裏に,室外機から出ている冷媒管と背板を納めます.なお,冷媒管は無理に曲げると折れてしまいますから,ゆっくり慎重に.

注意
室内機内にドレン水が滞留している場合があります.コップ数杯分も貯まっていることがあり得ます.室内機を傾けると水が出てくることがあるので注意してください.短いドレン管が室内機に付いているはずですから,このドレン管をうまく使い,ドレン管内にため込むようにし,排水してもかまわないところで排水します.

  7  ケーブル巻き取り

5項ケーブル仮巻き取り】で適当に巻き取ったケーブルですが,室内機に繋がったままでかまいませんから,ケーブルの輪を,室内機に載せ,適当な荷造りひもで縛っておきます.なお,ガムテープは使用しない方がよいです.あとでべたべたになったり剥がれなくなったりして苦労します.
  8  リモコン取り外し・養生

リモコン格納 リモコンから電池を抜き,電池を適当な袋(レジ袋でも何でも)に入れ,これとリモコンを,これまた適当な袋に入れます.

電池を抜くのは,この後の梱包などで,ボタンが押されっぱなしになると,電池を消耗する可能性があるためです.

格納されたリモコン また,はずした機械をすぐどこかにつけるのであればともかく,電池切れの状態で長期間保存すると,電池から液もれを起こし,リモコンを駄目にしてしまう可能性があるからです.

室内機の裏側に,リモコンが格納できる隙間があるようなら,ここに収納しておきます.

  9  室内機養生・搬出

室内機とリモコンを適当に養生し,搬出します.
リモコンは,梱包し忘れたり紛失しやすいので注意してください.
また,リモコンが押しつぶされたりしないよう,梱包には配慮が必要です.
 10  スリーブ復元

スリーブの蓋 壁に配管が通っていた場所,壁スリーブを復元します.室内側・室外側,両面あります.

蓋はエアコンを取り付けたときに取り外して,どこかにしまってあるはずですから探してください.賃貸の場合,見つからないときは大家さんや管理会社に相談しましょう.どうしても見つからない場合は,とりあえずパテでふさいでおきます.

穴をふさがないと,隙間風が入ったり,雨水が入ったり,虫が入ったりします.室内側のみ蓋をし,室外側を放置し,壁スリーブ内に鳥が巣を造ったという例もあります.

公団ボルト マンションの場合,室内機(の背板)が公団ボルトで取り付けられている場合があります.この場合は,化粧ワッシャ化粧ナットを取り付けます.化粧ワッシャ化粧ナット壁スリーブ蓋と同様に保管してあるはずです.

 11  後片づけ

お片づけです.特に説明は要らないでしょう.

お疲れ様でした.